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荒川ゼミ・稲生理沙さんから「上海便り2~上火(シャンフオ)と降火(ジアンフオ)~」が届きました

 上海に留学している荒川ゼミ所属の稲生理沙さんから,「上海便り2~上火(シャンフオ)と降火(ジアンフオ)~」が届きました。

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 ついに六月です! 上海では梅雨もあるので、じめじめっとしています。

 もう食事にはだいぶ慣れましたが、それでも脂っこい物が多いので、時々吹き出物などの肌荒れに悩んでいました。そういうことを中国人の友達に相談すると、

「それはシャンフオしているからだよ! ジアンフオすれば大丈夫!」

とアドバイスされました。 シャンフオ…? ジアンフオ…??? なにそれは?と思い、友達に聞いてみたところ、

 上火(シャンフオ)…漢方医学の用語で、のぼせること。辛い物、脂っこい物、運動不足などにより体に熱がこもっているのが原因で、便秘、鼻や口の炎症、肌あれなどを招く。

 降火(ジアンフオ)…のぼせ上がった熱を鎮めて、体の外に出すこと。

だそう。こうした考えは現代中国の若者にさえ根付いており、中国人の友達は熱心に教えてくれます。祖母から母親へと代々伝わってきたそうです。

 ジアンフオをするためには、

1. たくさん果物を食べること。ただし、ライチ、龍眼(ロンイェン、ライチによく似ており、独特のにおいがしてみずみずしくおいしい)、オレンジなどは熱がこもっているので、食べ過ぎるとよくない。

2. たくさん水を飲むこと。一度にたくさんではなくちょっとずつ飲む。一番は菊花茶(ジュウホアチャ、菊の花のお茶で、匂いが独特)を飲むことがジアンフオに一番効果があるといい、脂っぽい、辛いものの後に飲んだりする。

3. 適度な運動。公園で太極拳をしたり、みんなで踊ったりする(今時とはちょっと違う、独特の踊り)のがここではかなり一般的な運動方法。

まるで、ダイエットだなあと思いながらも、よし試してみるかと思い、適度に取り入れています。お茶は特に友達が分けてくれたり、教えてくれたりで今はまっています。

 また、お茶を自分で煎れて持ってくる人もかなり多いです。みな思い思いの容器に菊花茶、ジャスミン茶、ウーロン茶、レモン、クコの実などいかにも体に良さそうな材料を入れたものを持参してきます。

 上海は都会で、とても外国人慣れしていますし、ネットなどは日本よりも進んでいるのではないかと思うことも多々あります。ですが、こういった中国らしい習慣が受け継がれているのを垣間見たとき、やっぱり中国人なのだなあとある種の懐かしさを感じてしまいます。

 みなさんもシャンフオしたときには上のジアンフオの習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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↑茉莉花茶(ジャスミン茶) 緑茶などに茉莉花の花を混ぜて香りを付けたもの。中国茶は匂いを楽しみ、目で楽しみ、最後に味を楽しむものであり、日本茶に比べると味より香りを重視しているそう。

 ちなみに匂いをかぐは聞(ウェン)という動詞を使います。え、聞くの、かぐの、どっちなの!?とはじめて聞いたとき思いました。

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↑黒烏龍茶。こういうふうに袋詰めされたものも多いです。

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↑菊花茶。ほんとうにそのままの菊が入っていて、匂いが独特です。

 

カテゴリ:その他|掲載日:2014年06月04日

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