学習活動
[ゼミ活動] 京都でのゼミ合宿(山口ゼミ)
2024年度2年生のゼミ合宿は、2月13日から2 日間京都に訪問しました。今回の合宿の目的は、これまでのゼミ活動を踏まえて、地域における食の流通に関する理解を深め、ローカルフードシステムの現状を知り、最先端の取り組みや問題点を見つけることです。
1日目は、まず、六角にある京都八百一本館に訪問し、京都という土地を活かした食の流通について話を聞きました。文化都市京都という都心で「豊かな食」を提供することを目指して、様々な取り組みを行っているということでした。実際にお話を伺いながら施設見学をさせていただき、店舗には、すぐきの漬物や菊芋など初めて見る食材が多く、京都のブランド野菜の特徴を知ることができました。さらに、半加工した惣菜「クック1/2」の販売、対面レジの設置などがあり、時代にあった販売方法を行っていました。また、外観がシンプルで表札がなく、スーパーとはわからないようになっており、中に入ると2階の中央が吹き抜けというデパートのような高級感があふれていて買い物をすることが楽しそうだと感じました。さらに、屋上には六角農場があり、キャロット、ねぎ、かぶ、白菜などの野菜を育てています。また、その隣にレストランを設置することで、その場で採れた野菜をその場で食べるといった消費者に生産者の顔の見える取り組みが行われていることを知りました。「目先の採算は考えず、100年後も評価されるものでありたい」という考えの下で取り組んでいるという話を聞き、生産者と消費者のコミュニケーションや交流の場を大事にしていることが継続的な経営に繋がっているのだと理解することができました。
屋上農園
半調理惣菜「クック1/2」
レストラン「きょうのおかず」で頂いた昼食
−出汁がおいしく、素材の味がいきていました−
八百一本館訪問後、京都錦市場商店街へ訪問しました。約390mのアーケードには、多くのお店があり、海鮮や京漬物、天ぷら、和菓子、スイーツなど様々な食を楽しむことができ、京都の伝統的な食や商店街の様子を知ることができました。昔は京の食の台所と呼ばれていたみたいですが、今は観光スポットとなってしまっていて、残念な気持ちになりました。
2日目は、朝5時から、京都市中央卸売市場に訪問しました。早朝から市場の様子を見学し、実際にせりの様子を間近で見せていただくことができました。
せりが始まってから終わるまでのスピード感や迫力が圧巻で、どうやって価格を決めているのか、手の動きなど説明を聞かないとわかりませんでした。市場の歴史をお聞きするとともにセリの取引が減ってきているというお話を聞き、今後の市場がどのように変わっていくのか興味を持ちました。
また、京都市中央卸売市場にはこの地域ならではの近郷市場と塩干市場がありました。近郷市場では、万願寺とうがらし、聖護院かぶ、九条ねぎや壬生菜などの京野菜が並んでおり、京ブランドのほぼすべてに産地の名前が付いていることに興味をもちました。
また、昨日訪問した八百一さんと京都中央市場の取引関係の話を聞き、食の流通に地域との関わりがあることを知ることができました。
今後、この経験を活かして、地域の食やローカルフードシステムについてより理解を深めていきたいと思いました。
最後になりましたが、視察訪問を受け入れていただいた関係者の皆様、ありがとうございました。
鮮魚のセリの開始前の様子
セリを待つマグロ
青果のセリの様子
近郷青果のセリの様子(竹棒でセリが行われていることを記す)
(大島夕舞)
カテゴリ:学習活動|掲載日:2025/02/28