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学習活動

[研究法] グループ別協同学習によるPBL(プロジェクト型学習)実施中間報告(地域文化コース)

安達担当クラス(地域文化コース)による研究法では、10月1日に合同授業としてフィールドワークとして足助町を訪問し、地域活性化についてお話しを伺ったことを踏まえて、グループ別協同学習による、PBL(プロジェクト型学習)を実施しています。テーマは、継続性を持たせた第1弾と第2弾に分かれています。

第1テーマでは、「〇〇市町村の外国人観光客誘致のための活性化策」の前提としての「外国人観光客のニーズ分析」を行いました。「活性化につなげるためには、当然、対象者(クライアント)のニーズ分析は不可欠である。単に土産やその土地の文化をアピールするだけでは限界があり、広告費だけがかかってしまう。他との差別化をするには、ニーズがどのようなものか、幅広い視点でかつ、深く掘り下げて調査することも重要である。」ということを理解した上で、3人ずつの4グループに分かれ、それぞれのグループが11月22日、発表を行いました。

「京都から見る外国人観光客のニーズ分析」グループでは、京都では、単に神社仏閣が豊富なだけでなく、観光客誘致には、歴史ある風景を維持するための建築制限とそれに合わせた努力、旅館側の外国人観光客に満足のいくサービスや設備の充実、豊富なお土産を提供する、等によって、「また訪れたくなるような気持ちにさせること」を徹底している、との報告がありました。

また外国人観光客の詳細や不満を分析したグループでは、外国人観光客の割合はアジア圏が多く、中国語を話す観光客が多いため、「案内板等の言語は世界的に割合の多い英語だけでなく、中国語を使うものも増やすべき」という意見や「必要であるネット環境が少ないことと、言語のすれ違いによる不便さに対する不満が多いため、自国で使えていた程度のネット環境と言語情報サービスが重要」という指摘がありました。

また外国人観光客が困ったことに焦点を当てたグループでは、「ATMがどこにあるのかを見つけにくく、また外国のカードから現金を引き出せるATMが少ない」「Wi−Fiのホットスポットの情報提供の充実(地下鉄の出入口に案内があると良い)」「外国語によるサインが特に小さな都市ではない」などが挙げられ、また日本人が考える外国人のためのサービスとの違いを比較することによって、両者にはずれがあるとし、「外国人観光客の声に耳を傾けたサービスの提供」の必要性を説きました。

また、ニーズと満足しているものを調査したグループでは、親切なサービスには満足しているものの、「無料のwi-fi設備が不十分、案内所が足らない、特に公共交通機関の利用方法がわからない、貨幣の両替」など物理的サービスが不足していることを指摘していました。また「Japan Rail Passは便利だが日本で購入不可なのが不満」という意見も出ていました。

発表時、教員からの卒業論文執筆を意識した注意・叱咤激励に、幾分「へこみそう」とぼやいていた学生もおりましたが、研究の基礎は理解できてきたようです。

これらの結果をベースに、またメンバーを変えた新グループで第2テーマの「○○町の外国人誘致による活性化提案策」に今は取り組んでいます。提案は、(1)予算も含めて実現可能性のある具体的提案、(2)外国人ニーズ分析結果を踏まえるなどの説得性のあること、(3)その地域の特徴を活かした提言策であること、を学生達は意識して考えています。発表は1月10日予定です。そして4つのうち、3グループはお世話になった足助町の活性化提案に取り組むことになりました。期待したいと思います。


カテゴリ:学習活動|掲載日:2016/11/25

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