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学習活動

[ゼミ活動] 安達ゼミフィールドワーク報告

「多言語多文化教育」をテーマとする安達ゼミでは、2016年後期は、フィールドワークとして、愛知県国際交流協会と名古屋市港区九番団地のNPO「まなびや@KYUBAN」を訪問しました。
国際交流協会では、企画情報担当の春日井様からゼミテーマに関するお話しとして、国際交流事業、日本語教室、外国人向け生活情報提供・相談事業、外国人との共生のための事業などについてお話しを伺いました。ゼミで学習しましたが、やはり愛知県では製造業が多いため外国人の中でもブラジル系が最も多く、総数は20万人超で2008年のリーマンショック以降、一度はかなり減ったものの、最近では、ベトナムやインドネシアなどアジア系外国人が増加しています。増加する外国人支援のため、協会では日本語教室を開設するほか外国人向けの生活情報の提供や相談事業を行っていました。また県内の市町村に145ほどの日本語教室も開設され、語学面だけでなく生活面でのサポートを行い、地域と外国人を結ぶこと役割もはたしている所もあるそうです。ただ課題として、ボランティアの不足や教授法のレベルアップ、教室の運営資金の不足などがあるようで、協会では、ボランティアの養成や講座の開設、基金を運用した資金面でのサポートなどを行っているとのことでした。また外国人の支援として、特に、災害時の情報提供や支援体制の整備が不十分であるので、市町村や外国人コミュニティ、国際交流団体、日本語教室との協力体制づくりについて取り組みたいとの事でした。
次に、代表の川口祐有子氏から外国人児童の日本語学習支援、通常学習支援事業や放課後の居場所を提供する活動についてお話を伺い、課題なども聞きました。川口氏は8年前、やはり外国人にとって厳しい状況であった2008年に同団体を立ち上げ、以前は治安が大変悪く麻薬取引などもあった地域でしたが、次第に行政・周りからもサポートを得られ、今は安全な地域になってきており、支援した子供の中には、成長して小さい子供の学習支援や相談など自身が助ける立場にもなてきているそうです。また同団地は、都市開発機構運営のため市営住宅よりは決して賃貸料は安くないものの、保育園、小学校が隣接し、また南米系など外国籍住民が他では手に入りにくい食品や、多様な情報が掲載されたフリーペーパーが入手できるスーパーがあり、かつ、心理的・現実的支援として目の前に1階に教会、2階には人材派遣会社が入る建物もあることから、外国人集住地域となっているそうです。しかしながら、以前の良くない評判は根絶していないため、そこで成長する子供たちに自己のアイデンティティーに自信をもてるよう、励まし見守ってみえる姿が印象的でした。
ゼミ生にとって、グローバル化が進展する中での多文化共生とは、決して夢物語ではなく、多様な葛藤や困難を乗り越え、いろいろな立場の人間がそれぞれの課題に向き合い、可能な範囲で力を合わせてその場を乗り越えていくもの、ということを理解できた貴重な学びとなったと思います。

  

  


カテゴリ:学習活動|掲載日:2016/10/16

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