[1]メディア分析と[2]現地調査という研究方法を用いる。[1]では、①1980年代以降の「地球の歩き方ガイドブック」カナダ編と「るるぶカナダ」、②BS番組を中心とする旅行番組、③各種旅行サイトの三種に分け、それぞれにおける言説・表象の分析を行う。[2]では、現地観光当局ならびに日系旅行会社に対してインタビューを行とともに各種ドキュメントの収集にも当たる。そして[1]の分析をホスト社会の文脈で検証する[2]の作業を通じて、日本発カナダ観光における旅行メディア知の在り様を解明することを目指す。以上の調査は、[1]は旅行メディアの研究を進めてきた岩田が、そして[2]はカナダ地域研究が専門の岡田、ならびにフランス語圏においてフランス文化に精通しフランス語が堪能な永田がそれぞれ主導し、共同研究を進める。なお、コロナ禍で現地調査が不可能の場合は、[1]を豪州・ニュージーランド・米国・フランスのケースと比較するメディア分析に切り替える([2]の代替として東京の国立国会図書館ならびに旅の図書館での資料調査を重点的に行う)。
研究会を重ね、英語論文による成果発表を行い、研究所公式HPにて公開する。 |