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 ■入浴文化
  日本人は入浴が好きだが、あまり入浴文化は考えてこなかった。私も子供のころは入浴
が嫌いだった。50年ほど前の家庭風呂は薄暗くて寒い浴室など、子供が入浴が嫌いになる
条件がそろっていた。その私が入浴が好きになったのは、入浴の調査を始めてからだった。
 30年ほど前、石風呂という和製サウナの調査を始め、西は鹿児島県種子島から東は三重
県まで、石風呂を訪ねて入浴した。入浴調査を続けるうちに、入浴文化の魅力がわかり、好
きになった。やがて春休みに家族で日本最大の温泉郷、別府温泉に1週間ほど行くようにな
る。1週間は温泉湯治の1周り(7日)にあわせた。別府鉄輪温泉では貸間(かしま)旅館に泊まった。内湯はあったが毎朝共同浴場に入りに行った。共同浴場での地元民の何気ない会話や雰囲気が好きになった。帰りに子供たちと飲むコーヒー牛乳のうまさも格別だった。
 豊橋には数年前まで駒形に共同浴場が残っていた。村人が協力して沸かして入る共同施設で、学生と一緒に調査した。村の共同浴場は高齢者の憩いやコミュニケーションの場になっていた。最近は学生と銭湯を調べている。銭湯も減少し続けているが、日本の共同浴場の伝統が続くように協力したいと思っている。