ドイツ語の発音
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ドイツ語のリズム |
言語の
リズム
音楽と同じように、言語にもリズムがあります。音楽と同じように、言語も 物理的に言えば、音波から成り立っています。音波は波を描きます。波は波頭と波の谷間から できています。リズムというのは、波頭と波の谷間との間の間隔と、その速度と頻度ということです。問題 は、言語によって、リズムの単位が違っています。
音節を
単位に
言語に関して、単位として、2つのは考えられます。発言は文から、文は語から、語は音節からできてい ます。しかし、ちょうど1つの文からできている発言も少なくないし、1つの語から成り立っている文も想像 しかねません。一方、ちょうど1つの音節から成り立っている語は極めて少ないです。普通の語はいくつかの 音節からできています。その理由では、音節をリズムの単位にしている言語が多いです。 日本語とロマンス語(イタリア語・スペイン語・フランス語など)には音節に基づくリズムがあります。
タクト
の言語
ほかの単位として考えられるのはタクトです。タクトというのをある時間帯と 考えてもよいです。音節を単位にする言語は、音節数に波頭と波の谷間を合わせるのです。日本語では、3、4つめの 音節ごとに波頭が出ます。一方、タクトの言語では、音節数を問わず、決まった時間帯には、必ず決まった 波頭と波の谷間が出ます。タクトの言語はゲルマン諸語(ドイツ語・英語・オランダ語・デンマーク語・スヴェーデン語・ アイスランド語)です。
音節言語と
タクト言語
の区別
単位によって、言語のリズムが大きく違ってきます。音節とタクトの単位から次の相違が生まれます。
音節言語の日本語のある文章をゆっくりと読んで、10秒かかることにしましょう。そして、10秒以内
10個の波頭があったという仮説にしましょう。もし、同じ文章を倍早くよめば、5秒かかります。しかし、
音節数が変わらず、日本語は音節言語なので、決まった音節数後に波頭がでなければならないので、早く
読んだ文章にも波頭が10個なければなりません。つまり、時間帯によって、波頭数が倍になりまし
た。
一方、タクト言語のドイツ語では、ちょうど逆です。10秒の文章に10個の波頭があったとしたら、
倍早く読めば、波頭数は倍にならず、半分になります。なぜでしょう?
仮説として、ドイツ語では1秒に1つの波頭がでることにしましょう。文章を読むのが10秒かかったら、
当然、10個の波頭があります。しかし、同じ文章を倍早く読めば、たった5秒かかって、1秒に1つの波頭
なので、5秒の文章には5つの波頭だけしか出ません。
音節言語では早く話せば話すほど、波頭が増えてくるが、タクト言語では減ってきます。
遅いほう: ゆっくり読んだら、波頭が8つあります。
普通: 普通の速度で読んだら、波頭が4つあります。