李ゼミ第5回就職セミナー
05E2021 山之内 悠
はじめに
今年で5回目となる李ゼミの就職活動セミナーが、2007年12月18日に開催された。講師に李ゼミOBで綜合警備保障株式会社(ALSOK)採用部の天野健太郎氏と加藤幹正氏、そして、アドバイザーとして愛知大学キャリア支援課課長の成瀬英典氏をお招きして、内容の濃い時間を過ごすことが出来た。
現3年生は、これから就職活動をスタートさせるにあたって、気持ちを引き締めるいい機会になったのではないだろうか。
第5回李ゼミ就職セミナー 概要
日時:2007年12月18日(火)15:00~17:00
場所:愛知大学豊橋校舎研究館第1・第2
会議室
参加者:李春利ゼミ2・3・4年生 大学院生
司会:村上陽介
プログラム
1.ゼミ生代表 挨拶 8期生 佐野文哉
2.李春利先生 挨拶
3.講演 テーマ「私にとって仕事とは」
講師:天野健太郎氏 加藤幹正氏
4.模擬面接 テーマ「ESと面接」
5.キャリア支援課課長 成瀬英典氏 総評
6.質疑応答
1.ゼミ生代表挨拶
8期生佐野文哉さん(綜合警備保障会社内定)
2.李春利先生挨拶
3.講演「私にとって仕事とは」
(1)天野健太郎氏の講演
・内定を取れる側・取れない側
就職活動を行っていくうえで、学生は2つのパターンに分かれる。「内定を取れる側」と「内定を取れない側」である。それはどのように決まっていくかというと、自己分析、自己PR、志望動機などの様々な要因から決まっていく。ここで重要なのは『いかに内定を取れる側にまわるか』である。そのために、早い段階での、自己分析や企業分析などが必要となってくるのである。
・会社を選ぶときに考えること
会社を選ぶために考えることで、重要なのは『将来性』である。
現在、成長している企業でも、流行などで短期間しか続かない成長なら、将来はどうなっているか分からない。20~30年後も、その成長、もしくは、高い収益が続いていればいいが、続かないような会社では不安である。そのためには、会社が安定しているかどうかを見極めることが必要である。
⇒だから天野氏はALSOKを選んだ!!(警備はいつになっても不要になることはないから)
(2)加藤幹正氏の講演
・自分が仕事に何を求めるか
将来性・やりがい・金銭的なことなど、人によって求めるものは様々である。自分が就職する上で、何が必要なのかを考えて就職活動をおこなってほしい。
・仕事は長く続けてほしい
最近は、2・3年で仕事をやめてしまう人が増えている。その理由として挙げられるのは、新卒のときに選んだ仕事がミスマッチだったことなどが挙げられる。そのように、せっかく就職したのに早く仕事をやめてしまうことは、同期としても、会社としても、とても寂しいことである。そうならないように、企業研究などをしっかりとして、きちんと就職活動をすることによって防ぐことができる。
・仕事とは…?
やりたいことを見つけて就職するのはもちろんのこと、やはり、休みや給料なども大きな問題となってくる。そういったことも視野に入れて就職活動することが大事である。
4、模擬面接「ESと面接」
今回は、李ゼミ8期生と9期生それぞれの代表者が模擬面接を実施した。
まず、模擬面接の前にゼミ生からのESと面接に関するQ&Aに、天野氏に答えていただいた。
ESに関する質問
Q1、ESとは何か? *書き方が分かりません
ESは選考の材料にするために、提出する。学生のESで多いパターンは、言いたいことは分かるのだが、まとを得ていない内容になっている。それでは良いESとは言えない。それを防ぐために、きちんと内容を読み、企業がどんなことを言っているのか理解してから書くようにすることが必要である。また、だらだらと長いESでは企業も読むのに疲れてしまうので、なるべく短く書いたほうがいい。
Q2、資格について *持っていないと不利ですか?
あったほうがいい。しかし、その資格を会社が求めているのかは分からない。企業説明会などで必要となる資格の話もしてくれるので、情報収集をする。その資格を持っていると有利にはなるかもしれない…。
Q3、興味を持つESとはどのようなものか?
まずダメなのは、『見にくいES!!』である。見にくい(例:字が汚い)ESだと、会う前に嫌な印象になってしまう。見た時に、良い印象になるようなESを書くようにする。
Q4、提出の早さは採用に関係ありますか?
提出の早さは、採用に関係あります。早く提出してくる学生の方が、やる気があるように思われる。また、ギリギリに書くと、内容の薄いESとなってしまうのでよくない。
Q5、自己PRする上で、具体的な事例がない場合はどうすればいいですか?
自己PRは、その人がどのような人なのかを知りたくて行うので、ゼミのことやアルバイトのことなど、なにを書いてもいい。
Q6、学生が気付かずにやってしまいがちな失敗例を教えてください?
的はずれな答えを書いてしまうこと。緊張すると忘れてしまいがちになる。
Q7、確実に落とされるESの内容、書き方とは?
空欄を作ったらNG!!9割は埋めるようにする。一つや二つ抜けているだけでやる気がないように思われてしまう。
面接に関する質問
Q1、面接の流れを教えてください。
まず、名前・志望動機・学生生活で頑張ったことなどを聞かれる。面接では企業なりの投げ掛けがある(自己PRなど)。それに対して、どのように返せるかが重要となってくる。ゼミ論集を持参するのも一つの手である!!
Q2、面接の心構えはなんですか?
言うことを丸暗記すると、だいたい忘れてしまうので、重要なポイントだけ覚えてあとはその場で文章化する。相手の顔を見て言えるように対応しておく。
Q3、言葉に噛んだ時や、何を質問されているか忘れてしまったときはどうやって切り抜けるのですか?
無理して答えずに、何を聞かれたか分からなくなったら、質問してもOK!!また、噛んでしまったときは、言い直せばいい。
Q4、企業が求める人物像などを説明会などで聞いたりするのですが、実際に面接では、その人物像に合っているか判断するのですか?
求める人物像は最低限のレベル。それから自分がどうできるかが重要!!
企業が本当に求めるのは『人物像+α』
Q5、企業はどんな人材を求めていますか?
やはり、能力がある人が良いに決まっている。しかし、合う・合わないがある。企業側としては、最初から何かを求めているわけではなく、これからどう変わっていくかを見ている。
他には、早くやめないでほしいので長く続けれそうな人や、入社してから頑張れる人を求めている。
Q6、学生が気づかずにやってしまいがちな失敗例を教えてください。
特に多いのが、スーツの着方。後ろの仕付け糸や、クリーニングの札など忘れがちになる。スーツの着方なども意外に間違えているので、正しい着方を覚えて、実際の面接時には注意する。
Q7、確実に落とされる面接とはどういったものか?
質問に答えないこと。黙ってしまったらNG!!分からなかったら、「分かりません」と答えてもOKなので、黙らないように気をつける。黙ってしまったら、その時点で落とされると思ってもいいくらい。
その他の質問
OB・OG訪問はいつ頃やるものなのですか?
エントリーをする前か後か、ある程度面接などを通過してからなのか?また、どのようなことを聞いておくべきかポイントを教えてください。
OB・OG訪問は会社によって異なってくる。しかし、基本的に、選考が始まってから訪問されるのは嫌がらる。公正な選考にしたいので、変な関係を作りたくない。
なるべく、個別(単独)説明会の前がいい。そのために合同説明会に出て、そこで疑問に思ったことをOB・OGに聞きに行けばいい。
模擬面接
☆模擬面接概要☆
・ 面接官→天野氏・加藤氏・成瀬氏
・ 受験者→4年生(柳原さん・シーさん)
3年生(坂本君・大威君・竹内君)
・ 質問内容→自己PR・学生時代頑張ったこと
・ 面接形式→グループ面接
○ 4年生の模擬面接
*自己PR…自分が今までに頑張ったことなどを言う。
(柳原さん「9年間野球を続けた」 シーさん「留学生会会長」など)
⇒その経験を通して自分がどうなったか、何を得ることができたかを述べる。
!!その際、面接官に詳しい内容などを突っ込まれるので答えられるように!!
*学生生活で頑張ったこと…なにか決まりをつけられるかもしれない。(学業以外で…など)
*NG点・総評…ゆっくり話すように心がける。自分が思っている以上に早口になっている。
○ 3年生の模擬面接
*自己PR…「以上で終わります。」など、それで自分の言うことが終わることを示す。長くダラダラと話すより、要点をまとめて話すほうがいい。聞いているほうも分かりやすい。
*特別質問
「最近の気になったニュースを3つ教えてください。」…ニュースなど3つ教えてくださいと言われたときは、3つ目がなかなか出てこない。いろんな話題(政治、スポーツなど…)を知っておくようにする。3つ目もスムーズに出てくるようにする。
「好きな言葉」「あなたにとって仕事とは」「卒論テーマ・それを選んだ理由」
*NG点・総評…
・文章にする。「~なんですけど」などの口語を使う人が多い。言葉を選んで話すようにする。
・笑顔が必要。目線を合わせるようにする。
・うなずきなど、大きなアクションを起こす。そうすると相手も聞いてもらっていると分かる。
・ゼミのことや、論集のことなど、全体が分からない内容の話は分かりやすく説明することが必
要。
5、キャリア支援課課長 成瀬英典氏 総評
今回は、特別にアドバイザーとしてキャリア支援課の成瀬氏をお呼びして、李ゼミ就職セミナーについて評価して頂いた。
・目線に気をつける
⇒目線が安定していない。下を向いていたり、目が泳いだりしないようにする。なるべく先方の目を見ながら話すようにする。
・口が閉まっていない
⇒他の人が話しているときなど口が開いていないように気をつける。他の人の話もきちんと聞くようにする。
・ESは具体的に書く
⇒ESは字数が限られているが、具体化しようとすれば短くも出来る。自分の経験を表現すれば良い。
6、質疑応答
Q.緊張感を減らす方法
A.企業情報など、覚えられる部分はきちんと覚える。ちゃんと理解してから面接などに行くと、自分自身の余裕にもなる。また、物事を箇条書きなどにして整理することも大事。そのように下準備をきちんとして、落ち着いて面接に行けば良い。
Q.緊張して言葉などにつまってしまうのはマイナスなのか
A.ハキハキと話すことが出来るほうが印象は良い。だからといって、出来すぎているのは不信感につながるのであまりよくない。慣れすぎているのは誠意が見られないのである。メリハリをつけることが大事。
また、努力が見られるとそれでも好印象になる場合もある。
Q.グループ面接の場合、自分が話していい適切な時間はどのくらいなのか
A.長すぎるのは自己主張が強すぎるように見えるのであまりよくない。また、短いと話を聞いていないように感じる。
ダラダラとなり過ぎないようにする。最後に話をまとめることが出来たら最高!!
うなずきなどのアクションも大事である。