科目名担当者単位開講形態履修年度指定
図書館総説U山本昭2秋学期初年度


1.授業のテーマ・目標
 情報と知識に関する現代的な問題を取り上げる。とくに、「デジタル化」と「デジタル情報の利用」に焦点をあてる。デジタル情報については、コンピュータ産業、図書館界、著作権ビジネスなど、異なった観点からの発言がなされている。それらをふまえて、「知識の保存、再利用」の視点からどうとらえるべきか考える。
2.授業の形態
講義を中心におこなう。
3.授業の内容・スケジュール
 1.情報の蓄積と伝達の技術(2回)
 1.1.言語による伝達の特性
 1.2.言語以外のコミュニケーション
 1.3.文字情報の記録
 1.4.言語の3要素(統語論、意味論、語用論)
 
 2.情報の電子化(2回)
 2.1.情報の記録、伝送
 2.2.記録媒体
 2.3.デジタルとアナログ
 2.4.データ量
 
 3.デジタル情報の特性(3回)
 3.1.伝送系の理論(エントロピー、内部情報量)
 3.2.冗長度と復元、データの圧縮(可逆圧縮、非可逆圧縮)
 3.3.蓄積量の増大
 3.4.情報の同定と検索
 
 4.パッケージ型資料とネットワーク型資料(3回)
 4.1.インターネットの基本概念
 4.2.資料のネットワーク化、所有からアクセスへ
 4.3.ネットワーク型資料の知的所有権ビジネス

 5.デジタル情報の長期保存(2回)
 5.1.アーカイブ、選別、組織化
 5.2.再生機器、ソフトウェアの問題
 5.3.全文検索システムの現状
4.評価方法
学期末試験による。積極的参加も加味する。
5.テキスト・参考図書
  • 仲本秀四郎「知・記号・コンピュータ」丸善(丸善ライブラリー)
  • 日本図書館情報学会研究委員会編「電子図書館−デジタル情報の流通と図書館の未来」勉誠出版(図書館情報学のフロンティア)
    その他最新のものを随時紹介する。