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駒木伸比古さん(愛知大学・准教授):地域資源論、GIS概論、まちづくりとデータ分析等を担当

駒木先生は若手の地理学者(都市・商業地理学がご専門)。研究のみならず活動の場を求め、積極的に豊橋のまちなかへ出かけ、学生や地域の方々と一緒にまちづくりの実践に取り組んでおられます。そんな行動的な駒木先生からお話をうかがいました。

(1)地域連携、地域貢献に対する思い、考え

大きく分けて2つあります。
1つ目は、研究についてです。私のテーマは都市商業を地理学的に見るということです。特に、大型ショッピングセンターの立地、商店街の変化に元々興味がありました。地域の課題を発見し、変化、特徴をみつけ、自分の立場から、アカデミックに、学術的にはこうですよ、というように、あくまで地域活性化のお手伝いをするということで地域の方々と連携し、地域の人たちが自ら活性化することができるような手助けをすることで、地域連携をしています。
2つ目は、教育についてです。
私は地域政策学部のまちづくりコースの准教授であるので、まちづくりに関係するようなことを主にしています。地域の調査、イベントには積極的に参加するようにしています。
地域政策学部に入学する学生はまちづくりに興味がある学生が多いため、地域に出て地域の方々と関わる機会を持つこと、逆に、地域の方は、自分たちがやっている活動は若い人たちから見てどう見えているのかを知りたい、というニーズを繋げることによる地域連携をしています。

(2)ご自身の研究、教育と地域連携

先ほどもお話したとおり、テーマは都市商業を地理学的に見るということです。主に豊橋市の駅南エリア、都市型アートイベントseboneなどのまちづくり活動に関係しています。元々、自分の研究は歴史、移り変わりをやってきたので、その経験を豊橋のまちなかでも活かしたいと思っています。まちづくりは、住んでいるまちの人を巻き込まなければならず、今あるもの、人と一緒にやっていかなければいけません。そのため、まちのストーリー、まちづくりのストーリーが無ければまちの人に共感してもらうことができません。そのために何が必要なのかというと、1つ目はまちの歴史です。まちはどのようにできたのか、どのように移り変わったのかということが大切です。2つ目はまちに住んでいる人の思いです。場所の意味、空間の意味を目に見えるようにするということです。3つ目は、場所の意味の空間的な位置関係です。空間的な位置関係を地図にすると、共有することができたり、思い出を思い出したり、知らない人からしても、こういう思いがあるのか、と知ることができます。

(3)学生地域貢献事業への評価

私は地域貢献事業に、1年目から関わっています。特に感じることは、学生が主体であるにも関わらず、充実した活動をしているということです。
しかし、単年度で途切れてしまうグループが見当たることが気になります。そういうグループを少しでも減らすためにも、学生間での情報共有、反省会などは定期的に行うことが良いと思います。また、学生は4年で卒業となり、新しい世代へと変わっていきますが、地域はずっとあるものであるからこそ、グループごとの目的は継承していくべきだと感じます。
さらに、地域貢献事業から成長し、サークルなどにまで発展するグループも出てくれば、より学生主体となると思います。

(4)今後の同事業への期待

卒業してからも、常にではなく、なんらかの形で長期的に地域貢献事業に関わっていてほしいと思います。地域貢献事業をしていたOB・OGの方からお話を伺う、OB・OG会を開くことで、卒業生も卒業してからも地域貢献事業に関わることができますし、在学生も今の活動に繋げることができるお話を伺うことができると思います。
また、もっとアカデミックな内容、調査研究に特化した内容を扱うグループ、学生コンサルのようなグループができたら面白くなっていくと思います。

(5)これからの研究

豊橋のまちづくりには、今まで通り関わっていきたいと思います。特に、まちづくりをしていく上での情報提供をしていきたいです。70~90代の方にお話を聞くことは今のうちしかできないので、ヒアリングもしたいです。また、地方都市の中での今後のまちづくりがどうなっていくかも考えたいです。主な研究はこの2つですが、他にも大型店に関わる問題点と都市との関係、韓国など海外都市との違いも研究していきたいと考えています。

〔文責:井口芽友可(地域政策学部3年)〕

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