第16章 ポストBRICsの最右翼・VISTAの展望
06E2180 熊野 由実子
はじめに
中長期的に高成長が期待できる有力新興国としてBRICs4カ国が日本をはじめとする先進諸国の注目を集めているが、最近では、BRICs以外にも次世代の有力新興国として様々な国が台頭しつつある。まさに世界経済は「フラット化」してきていると言えるだろう。そうした流れの中、先進諸国の間では、新たな企業の進出先、株式の投資先としてポストBRICsを模索する動きが広がってきた。高成長のための条件を備えた有力新興国で、ポストBRICsの最有力候補グループであるVISTAは、地理的なリスク分散も考慮して、東南アジア、中東、南米、アフリカからバランスよく候補国を選んでいる。ここではVISTA各国の経済動向について分析していきたい。
第1節 VISTAとは
1-1 VISTAの台頭
経済界でのVISTAとは、ベトナム(Vietnam)、インドネシア(Indonesia)、南アフリカ(South Africa)、トルコ(Turkey)、アルゼンチン(Argentina)のアルファベットの頭文字を合わせたもので、BRICs経済研究所のエコノミスト・門倉貴史氏が、BRICsに続くグループとして06年11月に提唱した造語である。ポストBRICsと呼ばれ、BRICs各国に続いて、成長が期待される国である。ベトナムは06年にWTOに加入し、トルコは近年の経済成長が9%を記録した。南アフリカに関しては、豊富な天然資源に加え2010年のワールドカップ開催地となることが決まっているなど今後の飛躍も多い。そのため、期待できる要素が多々見られる。かつては、BRICs同様、政情不安がある国々だったが、2000年代に入り、その不安も解消されつつある。[1]
1-2 VISTA諸国のGDPと人口
日本のBRICs経済研究所は、「新興工業国(用語1参照)の登場により、世界の購買力平価(用語2参照)ベースのGDPに占める新興工業国の割合が、1990年の40.3%から、2005年には47.7%まで増加し、世界経済の“平準化”が進んでいる」と分析した。その中心となっているVISTAは2000年代中盤に入り、毎年6、7%のGDP成長率を記録している。
表1に、VISTA各国の2004年から2006年度までのGDP上昇率比較を示した。全体的に著しく上昇してはいないが、VISTAは成長が始まったばかりであり、まだまだ成長余力があるともいえる。また表1に、VISTA5カ国の年度の人口比較も示した。ベトナムは約8700万人(世界13位)、インドネシアは約2億4000万人(世界4位)、南アフリカは約4900万人(世界25位)、トルコは約7500万人(世界17位)、アルゼンチンは約4000万人(世界31位)となっている。また今後15歳から64歳までの生産年齢人口が爆発的に増加するとの見通しを示している。経済成長の原動力となる人的資源がそれだけ豊富だというわけだ。5カ国の人口は、2050年には6億254万人まで、30%も増加するとみられている。[2]
表1 VISTA各国のGDP上昇率比較
国旗 |
GDP上昇率 (04年~06年) |
GDP総額 |
GDP 1人分 |
人口 |
物価 上昇率 |
詳細 |
|
7.8%→8.4%→8.2% |
528億ドル |
617ドル |
8,737万人 |
8.4% |
|
|
5.0%→5.7%→5.5% |
2,812億 |
1,283 |
231,627万人 |
17.1% |
|
|
4.8%→5.1%→5.0% |
2,551億 |
5,384 |
4,857万人 |
4.6% |
|
|
8.9%→7.4%→5.5% |
3,626億 |
5,062 |
7,487万人 |
7.7% |
|
|
9.0%→9.2%→8.5% |
2,142億 |
5,458 |
3,953万人 |
8.7% |
注:GDP上昇率は04~06年度(出所:JETRO)、人口は07年度
出所:VISTA navi 「VISTA投資navi 投資信託(ファンド)、ADR、ETFでVISTA投資」、
1-3 VISTA各国の天然資源
高度成長期の入り口に立ったVISTAは、今後の経済発展に必要な資源の多くを自国でまかなえるという大きな強みがある。天然資源以外にも、農作物にも恵まれていて、インドネシアのパーム油、ベトナムのコーヒー豆、アルゼンチンのレモンなどは、世界有数の産出量を誇る。[3]
図1 VISTA5カ国の潜在力
出所:鮮于鉦(ソンウ・ジョン)「ポスト“BRICs”の5カ国、“VISTA”って?」朝鮮日報日本語版 07/01/14 、http://www.chosunonline.com/article/20070114000008より引用
表2 VISTA各国の天然資源
国 |
産出される天然資源 |
ベトナム |
原油、石炭、金、天然ガスなど |
インドネシア |
金、スズ、石炭、天然ガス、銅、ニッケルなど |
南アフリカ |
ダイヤモンド、プラチナ、金、鉄鉱石、クロムなど |
トルコ |
石炭、クロム、鉄、銅、ボーキサイト、大理石、硫黄など |
アルゼンチン |
鉄、銅、金、ウランなど |
出所:NINJA TOOLS「ベトナム株の掟~新興国投資に挑戦しよう!~」、
http://vietnamstock.yu-yake.com/vista/vistatotal.htmlより引用
第2節 忍び寄る金融危機の影
米国サブプライムローン問題に端を発する金融市場の混乱は世界的な広がりを見せている。08年10月には米国のみならず、欧州、アジアおよび各地域の新興国の株価も軒並み急落する展開となり、実体経済への影響も懸念されている。金融市場の混乱がもたらすVISTA各国地域の経済ビジネスへの影響を検証する。
2―1 アジア通貨の動向
①ベトナム通貨、変動幅を拡大
ベトナム国家銀行(中央銀行)は08年11月、ドルと自国通貨ドンの公定レートの一日当たりの変動幅を従来の上下2%から同3%に拡大した。同国が進める金融自由化政策の一環である。国家銀行は介入などによってレートが狭い変動幅の中にとどまるように調整してきたが、徐々に資金面の負担が大きくなっていたとみられる。[4]
②インドネシアルピア下落
08年11月のアジア通貨市場では、引き続きインドネシアルピアに対する売り圧力が高まっている。インドネシアが先に外貨の流出を規制する措置を導入したものの、ルピアが今後一段と下落するという投資家の不安を和らげる効果はなく、かえって懸念に拍車がかかっているという。
リスク回避の動きですでに下げ基調にあったルピアは、インドネシア中央銀行が、外国通貨の購入額が米ドル換算で10万米ドルを超える場合は実際に取引を行わなくてはならないとする規制を導入した後、新たな売り圧力にさらされている。新たな規制が導入されたことを受け、中銀がインドネシアからの巨額の投機的資金の流出を食い止めようと、さらなる資本規制を導入するのではないかとの懸念が高まっている。[5]
2-2 アフリカ・トルコ資金繰り困難に
①アフリカ経済の減速傾向が鮮明に
南アフリカ共和国のマニュエル財務相は、08年の成長率見通しを4%から3.7%に引き下げると発表。国際通貨基金(用語3参照)によると、サハラ以南のアフリカの08年の成長率は07年の6.9%から6.1%に低下する見込みだ。アフリカは金融インフラの整備が遅れ、欧米金融市場とのつながりが薄かったため、金融危機の直接の打撃は小さい。ただ主要国の実体経済の悪化に伴い、石油など一次産品の輸出が落ち込む可能性が出てきた。民間企業によるインフラ整備計画の多くも、資金繰り難から凍結に追い込まれかねない情勢だ。[6]
②海外からの銀行間の資金繰り困難に
トルコの銀行部門は、先進国の銀行が主力とした高度な金融商品を扱うまでに成熟していなかったこともあり、信用不安など、米サブプライム危機の直接的な影響は受けていない。しかし、国内銀行の多くが外国からの資金繰りが困難になっていることから、企業に対する融資金利を引き上げている。政策金利(用語4参照)は16.75%と既に世界最高水準で、ローン金利(用語5参照)は2~7ポイント急上昇して25~27%に達しており、一部の銀行はトルコ・リラ建ての融資で30%、外貨建てで12%の金利を適用しているという。銀行側は、銀行間の貸し出しが実質的に停止している現在の環境下では金利の引き上げは当然であるとしている。[7]
2-3 アルゼンチン国債急落
アルゼンチンのフェルナンデス大統領が発表した民間年金基金の国有化計画を受け、国内金融市場は混乱し、債務のデフォルト(用語6参照)への懸念が強まった。フェルナンデス大統領は、300億ドル規模の民間年金基金を国有化する法案を議会に提出する方針を明らかにした。大統領は同計画について、世界的な金融危機から年金を保護するものだと主張しているが、投資家の間では、09年に多額の債務返済を迫られる政府の苦し紛れの策との見方もある。法案は議会通過が見込まれ、国民の大半も歓迎するとみられている。年金基金の国有化は、09年調達が必要となる資金を政府に供給する一方、国債価格の急落は、同国経済の中長期的な健全性に対する市場の懐疑的な見方を反映している。あるアルゼンチンの銀行の最高財務責任者(CFO)は、年金基金の国有化は「2009年、および10年のデフォルト・リスクを引き下げるが、中長期的な見通しを立てるのは困難だ」と述べた。[8]
第3節 ポストBRICs”VISTA”の可能性
3-1 BRICsとVISTAの比較
VISTAを選定した基準は、なぜBRICsが高成長を続けているかを勘案したうえで、5つの条件を抽出している。そして、この5つの条件のうち4つ以上の条件を兼ね備えた新興国を選び出したというわけである。BRICsとVISTAに共通することは、(1)豊富な天然資源(2)外資の積極的な導入(3)購買力のある中産階級の台頭(4)政情の安定(5)若年労働力の増加である。[9]
表3で示したようにベトナムは近年のグローバル製造業において、中国リスクの分散先としてとらえられるようになってきた。コスト面での割安感があるとの理由から、グローバル企業の生産拠点の移転先として注目を浴びている。インドネシアは、世界有数の産油国だが、原油の生産量は通貨危機発生以降、減少傾向を辿っている。しかし、最近ではインフレが落ち着きを取り戻しつつある。南アフリカは、金や鉄鉱石、プラチナに対する世界需要が高まるなかで、素材関連の産業が好調に推移している。2010年のサッカーワールドカップ開催に向けて各種のインフラも整備されつつあり、ケープタウンの沿岸部などではリゾート開発が積極的に進められている。
トルコ経済は02年後半以降、高成長が続いている。高成長の背景には、IMF主導による、一連の構造改革が成功したことがある。また、中期的な視点からみて、トルコ経済の高成長を支える要因として人口の増加とEUへの加盟を挙げることができる。アルゼンチン経済は、01年末に未曾有の経済危機に見舞われたが、IMFの金融支援を仰ぐとともに、IMFの要求に従う形で02年から為替制度を変動相場制へと移行した。通貨ペソがドルに対して急落した結果、輸出が競争力を取り戻し、それが2003年以降の景気回復へとつながった。[10]
表3 BRICsとVISTAの比較
国名 |
ポテンシャル |
国名 |
ポテンシャル |
ブラジル |
・国土面積世界5位 ・GDP高水準位 ・鉄鉱石輸出量世界一 ・99年インフレターゲット制の導入 ・バイオエタノール輸出量世界一 |
ベトナム |
・「チャイナ+1」:中国リスク分散のためベトナム投資への傾向 ・低廉・良質な労働力 ・07年WTO加盟、貿易・投資環境が整備される |
ロシア |
・原油生産高世界一 ・天然ガス生産量・埋蔵量世界一 ・05年「通貨バスケット制」導入 |
インドネシア |
・人口世界4位 ・外資導入の推進 ・中産階級の台頭 |
インド |
・英語力、IT技術に精通 ・人口世界2位 ・国際影響力向上 |
南アフリカ |
・豊富な天然資源 ・2010年ワールド杯開催に伴うインフラ整備 |
中国 |
・人口世界一 ・「世界の工場」「世界の市場」 ・05年、人民元切り上げ ・外国直接投資世界一 ・外貨準備高世界一 |
トルコ |
・人口増(特に若年人口) ・EU加盟交渉に伴う改革 |
アルゼンチン |
・01年金融危機後、IMF主導の改革実施。改革により輸出競争力・景気が回復 |
出所:BRICs諸国の総合情報サイト「BRICs辞典」、
日立総合計画研究所「今を読み解くキーワード」
http://www.hitachi-hri.com/opinion/02column/02word/k26.htmlを参考に筆者作成
3-2 ポストBRICs「VISTA」の展望
VISTAはBRICsと比べると経済規模がまだまだ小さく、個別にみるとインフレや経常収支の赤字など解決すべき課題もあるが、エマージング諸国(用語7参照)のなかでは将来の高成長が最も期待できるグループである。試みに、いくつかの前提条件をおいたうえで、VISTAのGDPが将来的にどのように推移していくかシミュレーションしてみる。ここでのGDPの大きさは米ドルで換算した名目ベースで評価することとし、①人口が国連の推計人口(中位予測値)に沿って推移していく、②各国の1人あたりGDPがロジスティック曲線(用語8参照)に沿って推移していく(水準が低い段階では成長率が逓増し、水準が高くなると成長率が逓減する)、③予測期間中にアジア通貨危機(用語9参照)のような外生的なショックは発生しないことを前提とする。シミュレーションの結果は、図3に示したとおりである。これによるとVISTAの経済規模は06年時点で1.3兆ドルにとどまっている(図4)。しかし、今後成長率が加速度的に高まり、2050年には26.8兆ドルに達する。05年から50年までの間にVISTAの経済規模は28倍に膨らむ計算だ。[11]
図3 BRICs・VISTAの経済規模
出所:門倉貴史「ポストBRICsとして台頭する“VISTA”~BRICsを追いかける有力5カ国の全貌と魅力~」
http://www.daiwatv.jp/product/syouhin/download/00694-001.pdf#search='VISTA
BRICS 展望 門倉'より引用
図4 実質GDP成長率の予測
出所:「大和証券/JPM/VISTA5ファンド」、
http://www.daiwa.jp/products/fund/vista/outline.htmlより引用
3-3 VISTAの今後の見通し
ワシントン(CNN) 米ワシントンで開かれていた金融サミット(G20)は08年11月15日、世界的な金融危機の克服に向けた行動計画と宣言を採択して閉幕した。2日間にわたって開かれた会合で先進国G8(日本、アメリカ、イギリス、イタリア、カナダ、ドイツ、フランス、ロシア)各国のほか、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、韓国、メキシコ、サウジアラビア、南アフリカ、トルコと欧州連合(EU)の各国・地域などの新興国を加えた、主要20カ国・地域の首脳は、金融危機に至った原因について一定の共通認識を示すとともに、短期的・長期的な対策で合意した。短期的な景気刺激策として各国の中央銀行による利下げ、途上国に対する金融支援強化などを盛り込んだほか、金融機関に対する監視強化の具体的方策を打ち出した。さらに、今後1年間は新たな貿易障壁を設けず、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)で合意を目指すことでも一致した。金融安定化フォーラムやIMFといった国際組織に対しては、金融危機対策と潜在的危機の察知に向け、より積極的な役割を果たすことを求めた。次回会合は09年4月30日までに開催し、今回の宣言と行動計画に盛り込んだ方策の進捗状況について話し合うことで一致した。 [12]
むすび
今回VISTAについて調べてみて、順調よく成長していたVISTA各国も米国の金融危機という予想外の事態に対応しきれず会社破産や、証券取引所の停止といったような被害を被ってしまった。それに先進国だけでなく、新興国にも影響が及びはじめている。ただ、長期的な成長力は強く、株価の調整も時間の問題とみえる。また、金融危機は、新興国を含む世界の実体経済に深刻な影響を及ぼしつつあり、金融危機克服のため先進国と新興国の協調を強化すべきである。今回の金融サミットでは、さらに踏み込んだ具体策を示す必要があろう。今後もVISTA各国の成長から目が離せなくなりそうだ。
用語解説
1.新興工業国(Newly
Industrializing Countries, NICs, ニックス):発展途上国のなかで20世紀後半に急速な経済成長を果たした国・地域の総称。(出所:「新興工業経済地域」フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
2.購買力平価(Purchasing Power Parity):為替レートの決定メカニズムの仮説の一つ。ある国の通貨建ての資金の購買力が、他の国でも等しい水準となるように、為替レートが決定されるという考え方。(出所:野村証券『証券用語解説』
http://www.nomura.co.jp/terms/english/p/kobairyoku.html)
3.国際通貨基金(International Monetary Fund, IMF):1944年7月、ブレトン・ウッズにおいて開催された連合国通貨金融会議において調印されたIMF協定に基づき、1946年3月に設立された国際機関。加盟国が通貨に関して協力し、為替相場の安定を促進することにより国際金融秩序を維持し、また為替制限を撤廃することによって世界貿易の拡大をはかり、経済成長を促進させるという目的を持つ。(出所:EICネット:環境情報案内・交流サイトhttp://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=852)
4.政策金利:各国の金融当局が金融政策を行う時の誘導目標とする金利をさす。米国では「FFレート」、ユーロ圏では「主要ファイナンシング・オペレート」、イギリスでは「レポ金利」、日本の場合は「無担保コール翌日物」が政策金利にあたる。政策金利の利上げは、その国の通貨高につながることが多い。為替取引の世界で「金利」というときには、この政策金利をさすことが一般的。
(出所:WAKARU!FX 外国為替証拠金取引『外国為替証拠金取引用語集』
http://www.wakaru-fx.jp/dictionary/sa4_003.html)
5.ローン金利: ローンとは、銀行などの金融機関が、利息(金利)を得る目的で、会社、個人などの資金需要者に金銭を貸し出すこと。個人向けの小額のサービスはキャッシングともいう。銀行などからお金を借りる場合には必ず金利が伴い、銀行などに預金した場合もそれを引き出す際には金利がつく。(出所:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
6.債務のデフォルト:債券の利払や償還が約束通りに行われないこと。約束(債務)が破られることから、債務不履行とも呼ばれる。デフォルトになると、利息が支払われなかったり、額面金額の払い戻しの停止、額面金額の一部のみ払い戻しなど、いくつかのケースが発生する。
(出所:日興コーディアル証券事典『初めてでもわかりやすい用語集事典』
http://www.nikko.co.jp/terms/japan/te/J0118.html)
7. エマージング諸国:一般的に先進諸国と比較して経済や証券市場が未成熟でも経済が急成長しているか、その可能性が高い発展途上国や地域を指し、新興国とも呼ばれる。IMFや世界銀行等の国際機関が市場の発展を支援していることもあり、今後も市場規模の拡大が期待されている。(出所:・ピクテ投信投資顧問「ピクテ・NSPB・エマージング・ソブリン・ファンド」
http://www.pictet.co.jp/fund/42311037/index.php)
8.ロジスティック曲線:生物の個体数の増加などを記述する微分方程式の解として得られる曲線。増加率が、飽和点までの余地に正比例し、個体数は時間の経過とともにこの飽和点に近づく。人口や商品の販売数の変化に適合することが多い。(出所:goo辞書「ロジスティック曲線」http://dictionary.goo.ne.jp/search/%A4%ED222334023313127500/jn/5/)
9.アジア通貨危機:1997年7月よりタイを中心に始まった、アジア各国の急激な通貨下落(減価)現象である。この現象は東アジア、東南アジアの各国経済に大きな悪影響を及ぼした。狭義にはこの現象のみをさすが、広義にはこれによって起こった金融危機を含む経済危機を指す。
(出所:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
李ゼミの志望動機・私の趣味・旅行体験 06E2180 熊野 由実子
志望動機は、一年の春学期に履修していた学習法の担当が李春利先生で、ゼミでも李先生の下で勉強したいと思ったからです。学習法では、ゼミの方々と旅行に行った話や、ゼミの活動内容を説明していただき、私も先生のゼミに入りたいと思うようになりました。ゼミ紹介の冊子の運営内容において「三国志方式」に分かれて、ゼミ生がやりたい主題を選び、自主的なゼミ運営を目指すという点でも、私はとても興味を持ちました。実際私は、BRICsについて全く知らず、名前も聞いたことがありませんでした。ですが、これからBRICsについて勉強していきたいという気持ちでいっぱいです。また、ゼミのホームページからはゼミの方々が一人一人の目標を持ち積極的な取り組みがされていたり、OBの方との交流があったりと、とてもやる気と意欲のあるゼミであるという印象を持ちました。私もそのような環境の中で、多くの事を学び、何事にも積極的に努力する姿勢で参加したいと思っています。
私の趣味は、星を観察する事です。私の住んでいる地域は比較的田舎のほうなので、夜になるととても綺麗に星が見えます。星に興味を持ったきっかけは、最近のことで、私がバイト帰りにふと空を見上げながら自転車をこいでいた時、流れ星が見え、その時に星の輝きの美しさに感動した事があったからです。それからは、星を眺めるのが楽しみになり、今では本を読んだりして星について勉強しています。昔の人は、太陽や月、星の動きを見て季節の移り変わりや、時間の経過を計っていたので、星をとても身近で重要なものと考えていたけれど、私たち現代人は星を見るという機会は非常に少ないので、残念に思います。
私の旅行体験で一番思い出深いのは、高校二年生の修学旅行で行った沖縄です。特に印象に残ったのは、一日目に行ったひめゆりの塔です。そこには、思わず目を背けたくなるような光景が広がっていました。戦争というものが何なのか、どれだけひどく恐ろしいものなのかを写真や文字、戦争体験者の方の話から痛いほどよく分かりました。私達は今、恵まれた環境で、それが当たり前だと思いながら暮らし、沖縄で何が起きたのか理解出来ても経験しないと本当の意味で悲しみや憎しみを感じることは出来ません。この史料館を訪れて、命の尊さを改めて感じました。この他にも海に潜ったり、サトウキビを収穫したり、色々な体験をして充実した三日間を過ごしました。戦争が起きる事を怖がっているだけの弱い自分ではなく、起きて欲しくないならどうすればいいのかを考えて、そして、一歩踏み出していく事が出来る、そんな勇気を持った強い自分になりたいと思いました。現地の人々と会話し、沖縄の人々の温かさに触れて、また戦争の恐ろしさや残酷さも知り、この三日間で学んだ事を決して無駄にしないように過ごしたいです。
[1] NINJA TOOLS「BRICsとVISTA経済の比較」、http://businessjob.syuriken.jp/
[2]鮮于鉦(ソンウ・ジョン)「政情安定で経済成長続ける“VISTA”5カ国」朝鮮日報日本語版07/1/14、http://www.chosunonline.com/article/20070114000010
[3]NINJA TOOLS「ベトナム株の掟~~新興国投資に挑戦しよう!~」、新興国投資に挑戦し
http://vietnamstock.yu-yake.com/vista/vistatotal.html
[4] 日本経済新聞 「ベトナム通貨、変動幅を拡大」 08/11/8
[5]ロイター「アジア通貨動向(14日)=インドネシアルピアが下落、全般はまちまち」08/11/14、http://jp.reuters.com/article/forexNews/idJPnTK827921620081114
[6]日本経済新聞「アフリカ経済の減速傾向が鮮明に 南ア、成長見通しを下方修正」08/10/24
[7]中島敏博「ジェトロ ビジネスニュース(通商弘報) (トルコ)」 08/10/17、
http://www.jetro.go.jp/biznews/middle_east/48f8104c441d8?ref=rss
[8]ロイター 「アルゼンチン国債が急落、年金基金の国有化計画で経済の健全性に懐疑的な見方」08/10/23、http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK829405720081022
[9]門倉貴史「日本人が知らなかったVISTA株」翔泳社、07年、p.5より引用
[10]注9に同じ、pp.17-32より引用
[11]門倉貴史「ポストBRICs“VISTA”の可能性|門倉貴史のBRICs経済研究所」、
http://ameblo.jp/kadokura4/entry-10021064231.html
[12] CNN.co.jp「金融サミット閉幕、短期・長期的景気刺激策で一致」08/11/16
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200811160002.html