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鉱産資源
雲南は、鉱産埋蔵量が多く、鉱種も揃っており、中国の"非鉄金属王国"と称えられている。これまでに142種類の鉱産資源が発見され、92種類について埋蔵量を確認し、鉱産地は1,274箇所を数える。54種類の鉱産資源の保有埋蔵量は全国十指に入る。非鉄金属は雲南が誇る最大の鉱産であり、アルミニウム、亜鉛、錫の保有埋蔵量は全国第1位、銅、ニッケルは同第3位である。貴金属、希少元素鉱産資源のうち、インジウム、タリウム、カドミウムの保有金属埋蔵量は全国第1位、銀、ゲルマニウム、プラチナ族金属の埋蔵量は同第2位である。エネルギー鉱産資源のうち、石炭の保有埋蔵量は全国第9位、中国南部では第2位である。化学工業原料の鉱産資源のうち、リン、塩、硫酸ナトリウム、砒素、カリウム塩、トロイ石、カーバイド用灰岩、化学肥料用蛇紋岩の8種類の鉱産埋蔵量は全国十指に入る。雲南は今や、非鉄金属を主とし一定規模を有する鉱産資源の採鉱、選鉱、精錬工業を形成しており、国家にとって重要な錫、銅、燐酸肥料の生産基地である。
水力エネルギー資源
雲南は、エネルギー資源が極めて豊富である。特に、水力資源開発の前途は最も洋々としている。省内には6大水系が跨り、600を超す大小河川を擁し、通常の年間水資源総量は2,222億m3、水力資源の理論埋蔵量は10,364万kw、開発可能な最大出力は9,000万kw余り、年間発電量は3,944.5億kwhである。雲南の河川の水力資源は、開発面で多くの優れた条件を有している:第1に、開発可能な大型及び超大型の水力発電所の比率が高い。第2に、水力資源の分布が比較的集中し、開発目標が単一であるため、開発の選択性が強い。第3に、開発可能な水力資源の工事規模が相対的に小さく、ダム建設に伴う水没による損失が小さく、技術・経済指標が優れている。雲南の豊富な水力資源の開発利用は、現在計画的に行われている。瀾滄江にある最大出力125万kwの漫湾発電所がすでに完成、稼動している。
また、雲南の光、熱、風力の各エネルギー、地熱の利用についても、前途は非常に明るい。
http://www.jc-web.or.jp/data/litera/mokuji/Nairiku/Cindex200004_5.htm
②再生可能エネルギーの利用現状
国政府は全力でクリーン石炭利用技術と石炭資源の総合利用技術を推進している。95年8月に「国家クリーン石炭技術推進指導チーム」を設立し、数年後には初歩的な成果が得られている。国内外協力の方式で大型の循環流化ベッドモデル発電所と循環流化ベッド発電ボイラーを建設し、主に鉱山区と品質の悪い燃料を使用する発電所において推進・応用している。
世界的な権威の専門家は、2060年までに、新エネルギーと再生可能エネルギーの比率はエネルギー全体の50%以上を占めることになると予測している。よって、根本的に中国のエネルギー供給不足の問題を解決し、中国の豊富な新エネルギーと再生可能エネルギーを開発することは、国際的な発展動向にふさわしい道であると言える。
2000年末までに小水力発電設備はすでに2,480万kWを超え、農村水力発電による初期電化を実施した県は653県である。中国の小型風力発電機はすでに17万台を超えている。2003年末までに全国の風力エネルギーが豊富な13の省と自治区に、風力発電施設を合計37ヵ所、973基を設置しており、総発電量は5億3,846万kWとなっている。一方、中国の太陽熱温水器の販売・設置を行う企業は1,000社以上にのぼり、設置面積は世界一で、販売量(設置面積)は2000年に600万m2、2002年には約1,000万m2、販売額にして約110億円に達している。また、あわせて5,930kWの波力発電施設が稼動しており、年間発電量が1,020万kWになる。
http://www.shonan.ne.jp/~gef20/J/ACCA21.htm
2、中国の省エネルギーについて
エネルギー消費量は世界第2位であるが、人口が多いため、1人当たりの消費水準で計算すると約0.7トン/年であり、日本の4トン/年、アメリカの8トン/年と比べてまだまだ少ない。これはさらに需要が増加する可能性があるということを意味している。一方で、中国のエネルギー利用効率をGDP原単位(購買力平価換算)や物量ベースで見てみると、先進国の6~8割程度と非常に非効率である。先進国のようなエネルギー利用効率の高い技術が中国で普及すれば、2~4割の省エネルギーが可能だということになる。この他に、石炭中心の需給構造にもかかわらず石炭クリーン利用技術の開発と普及が遅れていること、天然ガス、再生可能エネルギー開発利用の遅れなどの特徴も挙げられる。最近は電力供給不足が深刻で、約3分の2の行政区で停電や電力不足が発生している。このように多くの問題を抱える中でも、石油を中心とするエネルギー安全保障問題は、現在の中国の最重要課題である。これは過去に経験が無い上、石油輸入量の拡大があまりにも急激で、エネルギー安全保障問題への総合対策体制ができていないからである。
http://www.rieti.go.jp/jp/papers/journal/0410/bs01.html
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