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第三章 中日のモータリゼーションと環境対策
04E2181 岩田悟志
発表日期5月22日 発表チーム劉備 秀吉 チーム
ディスカッションポイント
・ さまざまな環境対策が挙げられるが、より効果的な環境対策は何であるか?
・ これからの将来車を買おうと思う時に、環境を優先し値段が高いハイブリッドカーを買うという選択肢はあるか?
1、 過去(要約)(楊佳さん)
1. モータリゼーションの概念
モータリゼーション (motorization) とは、自動車が大衆に広く普及し、生活必需品化することを言う。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2. 日中両国の比べ
○1、日中のモータリゼーションを比べ
△1中国側
2004年自動車販売台数(万台) 2004年自動車生産台数(万台)
アメリカ 1、730 1,199
日本 585 1,051
ドイツ 355 557
中国 507 507
△2日本側
東京のオリンピックの後、すぐ、モータリゼーションが進んでいった。
実績は計画の1,7倍に達成
○2モータリゼーションの影響
△1中国側
空気汚染
ユーロ3の導入
エネルギーの押さえ、汚染物質排出量の減少
△2日本側
交通事故
死者
2003年 発生件数(件) 負傷者数(人) 死者数(人)
中国 667,507 494,174 104,372
日本 947,993 1,181,431 7,702
○3日中のモータリゼーションの対策
リサイクル
日本の方針は廃棄物を減らす
中国の方針はリサイクルしやすい
と目指す
クリーンエネルギー車
参考文献:ゼミ論集P44~57
2、 現在(2004~2007)(山之内さん 松島さん)
1. 中日のモータリゼーションの現状
<生産台数>
2005年…中国は→570万台に達した
ドイツを抜きアメリカ、日本に次いで世界3位の自動車生産国となった
2006年…日本は1100万台の自動車を生産し、米国に続く2位の座を守った
中国も世界3位の自動車生産国の座を守った
2007年…中国自動車工業協会は、乗用車630万台、商用車220万台と予想
<販売台数>
2006年…中国の新車販売台数は721万6000台を記録し、約564万台の日本を抜いて、
米国に続き世界第2位となった
2007年…中国は800万台を超えると予想されている
中国の自動車市場は2010年には年間1000万台に到達するものとみられている。
〔参考文献〕
1、中華人民共和国駐札幌総領事館http://www.chn-consulate-sapporo.or.jp/jpn/xwdt/t217237.htm
2、朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/article/20070123000009
2. 新たな影響
【中国】
① エネルギー問題・・・石油の需要拡大による原油価格の高騰
② 交通渋滞・・・急ピッチで道路建設が進められているものの、自動車保有台数の伸びに追いつけず、なかなか解消されずにいる
③ 大気汚染・・・自動車の排ガスにより二酸化炭素や硫黄酸化物が増大し、大気汚染が深刻化している
〈参考資料〉
・急速にモータリゼーションが進展する中国~深刻な交通渋滞問題~
http://www.dbj.go.jp/japanese/download/pdf/indicate/no051.pdf
・中国のエネルギー問題
http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2005/2005honbun/html/H2136000.html
【日本】
① スプロール現象・・・中心市街地の空洞化(ドーナツ化現象)を招く結果となった
② 交通渋滞・・・特に都心部において渋滞が頻発に起こっている
③ 大気汚染、騒音問題・・・幹線道路の周辺において深刻である。大気汚染においては、特に大型トラックのディーゼルエンジンによる排気ガスが原因である
〈参考資料〉
・モータリゼーション-wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%BC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
3. 新たな環境対策
【中国】
① エコカー(ハイブリッド車など)の開発・普及
ガソリンと電池を併用するハイブリッド車や排出ガスを伴わない水素燃料電池車などのエコカーが開発されている。しかし、これらエコカーが世間に浸透するまでにはまだ時間がかかる見込みである。
② 排気ガス基準の強化
中国全土でユーロ2(EUの排ガス規制)を実施、2008年には自動車の排気ガス基準をさらにユーロ3へと厳しくする予定である。
③ 公共バスやタクシーの低公害車化を進める
燃料にガソリンや軽油に比べて環境負荷の少ない液化石油ガス(LPG)や圧縮天然ガス(CNG)を使用し、汚染物質の排出削減につなげる。
〈参考資料〉
・IBTimes―世界の最新ビジネスニュース
http://jp.ibtimes.com/article/company/070423/6713.html
・中国の都市問題と日本企業のビジネス機会
http://www.nri.co.jp/opinion/chitekishisan/2004/pdf/cs20041207.pdf
・環境衛生インフォメーション
http://www.fccsystem.co.jp/info/column/1107147695.html
【日本】
① ITS(高度道路交通システム)の導入
カーナビゲーションシステム(VICS)や自動料金支払いシステム(ETC)など情報通信技術によって道路交通問題の解決を図る。
② 車のリサイクル化
資源の有効利用のために、設計・生産・使用・廃車の4つの段階でリサイクルを進め、現在、1台当たり重量比で約75%のリサイクルを達成。
③ エコカーの開発・普及
ハイブリッド車や電気自動車が多くのメーカーで開発されている。ハイブリッド車においては、97年のトヨタのプリウス発売をきっかけに、年々その数が増加している。
〈参考資料〉
・国土交通省道路局ITSホームページ
http://www.mlit.go.jp/road/ITS/j-html/
・環境再生保全機構ホームページ
http://www.erca.go.jp/taiki/siryou/index.html
3、 将来(2007~)(竹内さん)
1.モーターリゼーション、各国将来の行き先
○1技術発展はまだ世界のどこの国もまだ大きく動くことはない。日々少しずつ技術の向上がされている。
これからは世界各国で更に厳しい環境規制化が進むと思われる。それに対して自動車メーカーがどれだけ対応していけるか。
自動車の技術だけでなく燃料も変化していく必要がある。
○2現在使われている、近未来的な燃料
・食量を原産としたバイオエタノールを燃料化。
・日本では現在使われているガソリンも3%のエタノール(E3方式)を含むバイオガソリンに切り替わる。
○3各国の政策
(1)米国…トウモロコシを原産としたエタノール10%をガソリンに含む(E10)
(2)アジア…インド、タイではE5、中国ではE10
(3)ヨーロッパ…余った麦などを使用。E5~10
(4)ブラジル…自国産のサトウキビを原料に、ガソリンに20~25%のエタノールの混合を義務づけ。
参考文献 読売新聞(2007年4月27日) 産経新聞(2007年4月30日)
○4日本のこれからの課題
(1)日本は食糧の自給率不足からバイオガソリンを他国からの輸入に頼ることになる。
(2)技術は世界でも最高のレベル、しかし未だにハイブリッドカー大量生産の目処が立っておらずその莫大なコストパフォーマンスが大きな問題。
(3)環境意識面でも日本ではこれからクリーンエネルギー車を買おうという世論の流れも無いため、どうしてもクリーンエネルギー車は価格面で敬遠されがちである。
○5中国のこれからの課題
経済発展を優先したことからモータリゼーションが始まって多くの問題が生じている。
(1)その人口規模から環境に対する負担は世界の中でもとても大きい。また交通事故の数も多く、未だに交通規制が整っていない現状。
(2)北京オリンピックを視野に入れて、技術力の高さを世界にアピールすることが今後の経済発展に繋がる。
(3)日本同様、環境意識を高めるべき。
参考文献 ゼミ論集第8号P49,50,51
4、 感想
~今、自動車は私たちの生活の中で必要不可欠なものとなっている。これからも自動車を使う以上、一人ひとりが環境に気を配っていくことが大切であると思う。
~現在の中国自動車市場は、順調な経済成長に加え、WTO加盟と北京オリンピックという2つのでき事を契機に、さらなる大きな変革・飛躍の時代を迎えつつある。これからも、中国のモータリゼーションは加速していくだろう。
~経済発展とともに、中国のモータリゼーションは計画より早く進むではないかと考えている、そして、中国政府は環境や道路システムなどの問題と対面し、どういう風にうまく解決のを期待する。
表1 中国の平均関税率の推移(単位:%)
1988年 1993年 1996年 1998年 2000年
2002年
39.5 37.5 23.0 17.0 15.3 12.0
表2 品目別の関税引き下げに関する約束
品目 2000年の水準(A) 引き下げ目標(B) 引き下げ幅(C=A-B)
全品目平均 15.3% 10%以下(2010年まで) 5.3ポイント
情報技術品目 13.3% 0%(2005年まで) 13.3ポイント
農産物 米国関心品目の関税率は平均31.5% 14.5%(2004年1月まで) 17ポイント
自動車 80~100% 25%(2006年7月まで)
55~75ポイント
自動車部品 平均23.4% 平均10%(2006年まで) 13.4ポイント
化学品 平均35% カテゴリーごとに0%、5.5%、6.5%へ 35~28.5ポイント
参考文献:http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200202/01.html
http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200202/02.html
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