ミクロ経済学

講義のねらい

日本では、高齢化社会の到来、終身雇用制や年功序列制の廃止といった動きが進行しつつあり、自らの責任と意思で決定をする期間と機会の増加が図られています。こうした中で皆さんには、合理的な意思決定を行う判断力、実際の経済・社会に対するより大きな理解、政策的課題の検討・解決などが一層求められています。
皆さんは経営学部、法学部の学生ですが、それぞれの専攻領域とは異なった観点から経済学を学ぶことは、大きな利点となると思います。
ミクロ経済学は、消費者、企業といった個別の経済活動とそれらが経済取引を行う市場に注目します。国際経済学、金融論、産業組織論、環境経済学、公共経済学など、経済学の応用分野を学ぶ上の基礎的な学問領域としても位置づけられます。
この講義では、現実的な諸問題についても対象としますが、あえて理論的なものの見方や考え方を養成する点に力点を置く予定です。一方、ファイナンス分野をこれから学ぶことを前提にし、ややそれらの分野を意識した上で講義を展開する予定です。
 

講義計画

各回の予習が義務付けられます。また、中間テスト(予告あり)もありますし、毎回出席をとります。講義形式ですが、受講者数に関係なく質疑応答もかなり取り入れます。

授業内容・スケジュール
第1回 ガイダンス、ミクロ経済学とマクロ経済学、消費者行動の理論1
第2回 消費者行動の理論2
第3回 消費者行動の理論3
第4回 生産者行動の理論1
第5回 生産者行動の理論2
第6回 競争市場均衡1、中間テスト
第7回 競争市場均衡2
第8回 不完全競争市場1
第9回 不完全競争市場2
第10回 市場の効率性と限界、中間テスト
第11回 国際貿易
第12回 不確実性と社会的選択1
第13回 不確実性と社会的選択2

テキスト
栗原 裕 『経済学・宣言』学文社、2006年。

参考図書
多和田 眞 『コア・テキスト ミクロ経済学』新世社、2004年。
武隈愼一 『演習ミクロ経済学』新世社、2007年。